カナダでのワーホリを終えて帰国し、早1カ月が経とうとしています。
帰国当初は、標識や注意書きの内容などが意識せずにスッと頭に入ってくる感覚や、コンビニご飯のおいしさなど、いろんな面で感動しっぱなしでしたが(笑)、1カ月経つとだいぶ落ち着いてきました。
日々、日本に帰ってきたんだなあとしみじみ実感しています。
カナダで過ごした一年間で、本当に多様な価値観に出会うことができました。
いろんな刺激を受けて、考えることも多かったです。
というわけで。
それらをふまえて今回は、帰国して時間が経った今の心境についてまとめてみようと思います。
以下は一個人としての意見ですが、ぜひ読んでもらえると嬉しいです!
Contents
アラサーがワーホリを経て感じたこと
2019年の春、わたしはワーキングホリデービザを利用してカナダに渡航しました。
ワーキングホリデーは名前こそ知られているものの、例え行きたくてもみんながみんな行けるものではないですよね。
言語面での不安や、治安、はたまた日本でのキャリアなど、渡航するまでに乗り越えなければいけない壁はたくさんあります。
確かに、ラクな道ではないです。渡航するにあたり、いろんな面での覚悟も必要です。もちろん、渡航してからも。
日本では当たり前にできていたこと、意識せずに話していたことが言語面の未熟さゆえにうまくできなかったり、日本では人種を考えて生活したことなんてなかったのに、白人社会ではふと「差」を感じる瞬間があったり。
わたしもそうでしたが、ほとんどのワーホリメーカーが苦労して、それを乗り越えて精神的に強くなることができただろうと思います。
そんなわたし。
日本に帰ってきてみて、ふと今の現状を振り返ってみると、ちょっとした違和感に気づきました。
この違和感の正体は、ズバリ「自分の世間からの見られ方が、日本とカナダとで違う」という感覚でした。
”大人”として扱われたいのであれば、事前の英語学習は必須
1年間、自分のキャリアを捨ててきている人*が多い中、
(*中にはキャリアアップにつながる人もいるかもしれませんが、持論としてワーキングホリデーはホリデーだと思っています)
日本にいる友達からは「海外で生活できてるなんてすごい」と尊敬され、
わたしと同じように来ているワーホリメーカーと現地で会えば、「海外に来ている時点で、行動に移せているわたしたちは成長している」という話になり、
意識しなくても、いつの間にか自分を肯定するための材料がたくさん揃っていたカナダでの生活。
そんな日が続くと、ふと
と思う瞬間が何度かありました。
いわゆる海外にかぶれちゃった状態で、日本での習慣を否定して、カナダでの習慣を称賛するなんてことも。
そんな生活をしていた中で、いざ帰国してみてまず感じたのが「日本ではちゃんと大人として対応されている」という驚きでした。
というより、そこに驚いた自分に対して驚いたというべきか。
カナダでは言語面での未熟さゆえに、語彙力が不足していることで意見を思うように伝えられないことが多々ありました。
そんな意思表示の点での負い目があったことや、アジア人は若く見られるというのも相まってか、どうしても年齢が低く見られることが多かったです。
つまり、欧米人と言語の面で同じ土俵に立ててなかったなと。
当然わたしの勉強不足もあり、同じワーホリでもちゃんと「大人」として見てもらえている人も多いと思いますが、ここでわたしが伝えたいのは、ちゃんと「大人」として扱われたいのなら、言語面の不安は取り除いた状態で行くべきだということです。
例えば、仕事中に何か説明や支持を受けたとして、大前提である言語がうまく聴き取れなかったり、理解できなかったり、話せなかったりすると、大事な仕事は当然任せてもらえなくなりますよね?
そんな積み重ねから、面倒を見てもらっているような感覚がどこかにありました。
30年近く生きてきて、ちゃんと自立した大人として見られないのは、少し辛かったです。
ワーキングホリデー=短期労働者である事実
言語面だけではなく、ビザの期限の問題もあります。
ワーキングホリデーは、1年間しか働けない労働ビザです。時間をかけて教えて、やっと覚えて軌道に乗ってきたな、というところで辞めてしまう。
経営者にとっては損失でしかないですよね。
そうなると当然働けるのは「辞められてもさして問題ない単純作業の仕事」になってしまいます。だからこそ、ワーホリメーカーが多く働いているポジションは、サーバーやディッシュウォッシャー、ハウスキーパーなど、替えがきく仕事になってしまうんです。
そこに情熱をもって働いているなら、当然なんの文句もありません。
いわゆるアルバイトやパートの位置の仕事ばかりで、例えば高校や大学時の就活で選ぶポジションではないはずです。
もともとスキルがあって即戦力になれるのであれば、正社員として雇ってくれるところもあるかもしれませんが、かなり狭き門であることに違いないでしょう。それだけ1年縛りの影響は大きいんです。
ワーホリでどう感じたかによって、今後の身の振り方が変わる
海外で生活することで、学ぶことが多かったのは事実です。
一番に感じたのは、日本で生活していた時には交わらなかった、いろんな人生とその生き方に触れ合うことで、視野が広がったなということ。
日本で働いていた時は、正社員として働くことが当たり前のように生きていましたが、ワーホリではパートタイマーとして働く人に出会うことが多かったです。
それでも、みんな生き生きとしていました。
彼らの人生のメインは、趣味に没頭することだったからです。
旅行が好きだから。スノーボードが好きだから。登山が好きだから。
好きなことにフォーカスして生きる彼らは、とっても楽しそうでした。
彼らの生き方を見て、羨ましい、楽しそうと思って同じように生きるのも、もちろんアリだと思います。
それでも、わたしがその人生を選べなかったのは、単にハマれるほど好きなことがなかったから。
英語が未熟だと分かっていても、毎日勉強するほどのモチベーションはなかったし、パートタイマーとして働くより、ちゃんと正社員として責任のある仕事をしたいと思った、それがわたしの答えでした。
ワーホリの経験を通して、自分の人生のビジョンが定まったきっかけになったのは事実です。
これってわたしにとっては大切な出来事で、きっとワーホリでの経験がなければ、日本でなんとなく仕事をして、なんとなく生きていただろうなと思います。
ワーホリを検討しているあなたに伝えたいこと
結論から言うと、目的は達成できたと思っています。
詳細までは決まらなくても、自分はどういう風に生きたいのか、生きていくうえで何を重要視したいのかをある程度決めることができました。
思うに、ワーホリからいろんな人生につながっていくなと。
好きなことにフォーカスして生きる人生もあり、
働いた仕事先がきっかけで、新しく挑戦したい道が見えることもあり、
住んでみたらすごく肌に合って、永住権を取る人生もあり、
やっぱり日本で働くのが好きだと気づくこともあり。
もちろん、ワーホリに行かずとも日本でも体験できると思いますが、どんな人生が自分に合っているか、挑戦してみなければわからないこともあるのは事実。
日本で悶々としているのなら、海外も視野に入れて行動してみるのもいいのではないでしょうか?