プロフィールにもちょこっと書いてますが、わたしは本を読むのが好きで、忙しくても月に最低でも2冊は読んでいます。
コロナの影響でひきこもりがちな今は、3日に1冊、持っていた本を読み直したり、新しく買ったりして常に本に噛り付く毎日(笑)。
ジャンルは様々。
自己啓発系だったり、技術系だったり、趣味の本だったり、恋愛指南書やファンタジーなどなど、特にこだわりなくその時の気分で選んでいます。
そんなわたし。昨夜は、この本を読みました。
著者は、水野敬也さん。きっとご存知の方も多いと思いますが、代表作には「夢をかなえるゾウ」や「スパルタ婚活塾」など、映画やドラマになった本なども執筆されている方です。
この本の書き出しには、こう書いてありました。
あなたは、「自分の外見がもっと美しかったらいいのに」と思ったことはありませんか?
ー「顔ニモマケズ」より引用
アラサーのわたしですが、10代と比べると、年齢を感じることも多少なりとも出てきています。
肌の張りツヤは少しずつなくなっていくし、化粧ノリも悪くなるし。
コンディションが悪いなと思う回数が増え、それとともに30歳に近づいているんだなあと思うこともしばしば。
それだけではなく、美容室で思ったように希望を伝えられず、カットが不満足な出来だったり、パッと手に取った服の組み合わせが腑に落ちない組み合わせだったりすると、なんだか一日やる気が出ない。
人って些細なことで一喜一憂してしまう生きものですよね。
きっとあなたにも思い当たることがあると思います。
この本はインタビュー形式で書かれており、「顔」に障害や病気を持っている方々を取り上げて、取材をされています。
ただしこの本は顔に悩む人のためだけではなく、人生に悩む多くの人の背中を押してくれる、そんな内容になっていました。
というわけで今回は、悩むあなたに向けて「顔ニモマケズ」から得たヒントについて書こうと思います。
顔ニモマケズ、あなたが強くなれるためのTips
「不幸」とは他者との比較から生まれる
本を読み終えて一番に思ったのは、幸か不幸かは他人と比べることで決まるんだなということ。
この本でインタビューを受けている方々は、それぞれが、障害を持たない人の顔と、障害を持つ自分の顔とを比較して苦しんでいます。
この本の場合は顔にフォーカスして語られていますが、もちろん、見た目に限ったことだけではありません。
裕福か貧乏か、血のつながった親がいるか養子か、結婚しているか独身か、子供がいるかいないか。
日常にあふれるいろんなことで、人はそれぞれ他人を意識して比較し、ホッとしたり悲しくなったりするものだと思います。
しかし、人によって気にする点はそれぞれ違います。
よくある世間話のひとつで、
というものがありますが、回答は人によって異なり、何を重要視するかという価値観は人それぞれだということが分かります。
もし目の前にいる”誰か”に否定されたり受け入れられなくても、遠くにいる”誰か”はあなたの味方かもしれません。
あなたの幸せはあなたが選んで決める
本書に登場される方のうちのおひとりである、タガッシュさん。彼女は口唇口蓋裂という、皮膚の結合不全の症状を持って生まれました。
口唇口蓋裂は歯科に関わりが深く、歯科衛生士学校に在学中も症状について学んだことがあったことや、知り合いにも同じ症状を持った人がいたため、よりリアリティを持って読むことができました。
彼女の言葉に、「自分が好きなものを見つけられることは大事だ」というものがあります。
彼女の言う好きなものは、絵を描くことや音楽を聴くこと。
しかし、ものごとに限らず、好きなひとや気の合う友人が集まる場所を見つけることも大事だと暗に伝えているように思いました。
日本にいたときは、違うと思ってることをはっきり伝えられなかったり、相手との価値観の違いで傷ついたりすることが多くありました。
しかし、海外に出たことで、同じ考えを持つ日本人と出会うことが増えたことや、多様な文化が互いを尊重し共存しているところに、居心地の良さを感じていたのは事実です。
それと同時に日本のよさも再確認できたため、最終的には帰国したのですが、一つ言えるのは、自分を肯定してくれる場所は必ずどこかにあるということ。
今の場所で苦しんでいるなら、新しいあなたに合った場所を探して一歩踏み出してみると、変わった景色が見えるかもしれません。
隠すことで不安が生まれる
この本に登場している方々はそれぞれ、顔に何かしらの症状を抱えて生活しています。
それを笑い飛ばせるくらいにハートの強い方もいらっしゃいますが、もちろん顔を隠して生活している方もいらっしゃいました。
隠すことで見られない、あるいはよく見せることができる反面、その対価も払わなければならないことを感じました。
隠すということは常に、バレる不安と隣り合わせです。
もちろん、人は他人に対してよく見せたいと思う生きものであり、見える場所に症状を持つ彼らの悩みをすべて理解することはできないでしょう。
しかし本書を読み進める中で、登場人物のひとりである、石田祐貴さんの言葉は本質をついていると思いました。
石田さんはトリーチャーコリンズ症候群という病を持っています。彼は大学時代にアルバイトの面接を受けた結果、顔を理由にすべて不採用になったそうです。
不採用になるのはつらいですが、そこは割り切るしかないというか。もし面接をした人が僕の外見に問題があるから不採用だと考えたとしても、それは「相手の問題」であって、変えることはできません。それよりも、「自分の問題は何か?」ということをいつも考えていました。自分で変えられる部分を見つけて変えていこうと。
―「顔ニモマケズ」より引用
恋愛であれ、就活であれ、日常生活を送るうえですべてに当てはまることですが、相手がどんなに自分の意にそぐわない行動をとろうと、その行動を強制することは不可能です。
自分の思いを100%余すことなく表現したとしても、受け入れられない場面は誰にでも訪れます。
あなたがあなたの判断基準を持っているように、相手にも譲れないラインはあります。
自分を否定されたとして、感情を偽って相手に合わすということもできますが、果たしてそれは幸せなのでしょうか?
無理をするよりも、自分を受け入れてくれる場所を新たに探すのも一つの方法かもしれません。
挑戦することで開ける道がある
本書を読む前は、
そう思っていました。
しかし読み終わって感じたのは、登場しているすべての人にエネルギーが溢れているということ。
人一倍悩んだ分、周りよりも一歩先に進んでいる。それを強く感じたのは、三橋雅史さんの言葉でした。彼は顔のアザを原因に卑屈になってしまい、大学を中退し、部屋にひきこもる生活を続けていたそうです。
ずっと部屋に引きこもっていました。もう、本当に何もしていませんでした。当時は、自分の人生なんてどうなっちゃってもいい、なんなら死んでしまってもいい、くらいに思っていました。―(中略:その後新聞配達のアルバイトを始めたそう)― そういう生活をしばらく続けていたのですが、何となく見ていたテレビの『電波少年』の企画で、自転車に乗って日本を回るっていうのがあって、「これ、やってみたいな」と思ったんです。
―「顔ニモマケズ」より引用・抜粋
本を読み終わって思うのは、それぞれに人生の転機が訪れているということです。
それは勝手にやってきたわけではなく、それぞれの気持ちの変化とともに行動が変わったことから、徐々に人生が好転していったように思えました。
人の考えはなかなか変わらないものです。
ですが、何かをきっかけに考えを変える、または、新しいことをインプットすることはできます。
本書も、あなたの考えを変えることの一助になるでしょう。
考えが変われば、行動が変わります。
なにかに挑戦したいと思ったとき、それはあなたに”いい風が吹いてきている”前兆なのかもしれません。
まとめ
とても考えさせられる本であり、ぜひいろんな方に読んでもらいたいと思い、今回紹介させていただきました!
きっと、悩むあなたの助けになってくれると思います。
少しでも気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね!